紅龍 ―3―
「い…行くぞ?蘭。」
「あっ。うん。」
まっ、いっか。
考えるのを辞めた私は無表情に戻ってフードを深くかぶった。
その行動にもいちいち周りが反応する。
本当に今日の私はおかしいのだろう。
本当に百面相してんのだろう。
なんかあったのかもね。
私。
まぁ、思い当たるけど。
「開けるぞ。」
いつの間にか、ダーツバーの扉のすぐ目の前まで来ていたらしい。
恭平がそう一言いってその扉を開けた。