紅龍 ―3―
「なんや、お前仲間に銃向けるんか?」
私が銃を向けた瞬間、動こうとしたイカツイ椿夜の人たちに手で待てと指示し、笹木は笑いかける。
ふんっ。
少し話そうってか?
いいじゃねえの。
私もそれに乗っかって後ろに居る仲間に指示する。
“向こうが動くまで待ってろ”と。
「…─仲間に銃を向ける?ふざけんな。椿夜は黒桜会の敵だよ。」
そして、全ての準備が整った所で私も笹木に笑いかけた。
私は闇だと説きながら。