紅龍 ―3―
椿夜side
「なんや、俺はお前の敵か。」
「当然でしょ。」
「はっ。その目、相変わらず死んどるわな。」
「あんたのせいでね。」
「俺のせい?」
「あんたが無駄な喧嘩を売ってくるからさ、疲れてんの。」
「喧嘩?」
「そう。本当にやめてほしいよ。」
「何のことや。」
「黒桜会の名が出てきたのが1ヶ月前。そして、お前等、椿夜は3週間前。その3週間、お前等は薬に女、暴力をしてきた。それはこちらの裏と言われる社会を荒らしてくれた事と同じだ。裏社会を仕切る私たちにとってそれは喧嘩を売られたこと。」
二人の話し声だけがこの空間に響く。