紅龍 ―3―
「────…。」
「私たちの仕切る社会に椿夜、お前等は要らない。黒桜会は売られた喧嘩は買うもんでな。」
「例えその長が仲間だったとしても─…」
「裏社会を乱すものは消す。」
「「「────…っ!!!」」」
その一言で蘭の周りにいた奴等は皆、恐怖を覚えた。
そして、黒桜会組員、笹木はこんな蘭を見たことがないと思った。
蘭の醸し出す殺気、それはもう人一人気絶させそうなもの。
背中を流れる冷や汗を感じながら組員は蘭の次の言葉を待った。
そして、それは笹木も同様。
笹木も口を開かず、蘭の言葉を待った。