紅龍 ―3―


「────…。」




「私たちの仕切る社会に椿夜、お前等は要らない。黒桜会は売られた喧嘩は買うもんでな。」



「例えその長が仲間だったとしても─…」




「裏社会を乱すものは消す。」



「「「────…っ!!!」」」



その一言で蘭の周りにいた奴等は皆、恐怖を覚えた。


そして、黒桜会組員、笹木はこんな蘭を見たことがないと思った。



蘭の醸し出す殺気、それはもう人一人気絶させそうなもの。



背中を流れる冷や汗を感じながら組員は蘭の次の言葉を待った。



そして、それは笹木も同様。




笹木も口を開かず、蘭の言葉を待った。




< 37 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop