紅龍 ―3―



もう、私にとっては全てが夢でよかったんだよ。




分かってるから。




自分がどれだけ闇に染まったか。




分かってる―…。




椿夜の組長が青虎の中にいるって事を受け止めなきゃいけない事を。




でも、分かりたくない。




逃げたい。




全て夢としてまとめたい。




真実を―…





私は信じられない。





だから。




「そして、それが誰なのかも分かった。」





だから―…





「――――――だ。」





もうこれ以上私を夢から覚ませないで。






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