紅龍 ―3―



でも、このとき隼人と笹木は救出作戦的ななにかについて動くのに誰にもなにも言わなかったらしい。芝居売ってたらしい。皆騙されてたらしい。



その訳はなんか全てが納まるまで芝居しとかないとめんどくさいとかまた隼人の難しい考え。



…まぁ、とにかく2人で色々してくれたらしい。



笹木の親父さんに話つけたりなんか知んないけど恭平や母さんに話つけたり。



そこで私も騙されてたのかと思ったのはいまさらだ。


だってそれから問い詰めた詳しい話では、芝居を売っていたのは隼人、笹木、恭平、京花、母さん、兄貴、黒桜会組員、椿夜組員(←笹木の親父さんのとこの人らしい。)



とことん私は騙されてた。


とことん私やられてた。



てか、恭平に芝居売られてたのが一番きく。



一番身近にいたし。



本気でやられた。



帰ったら恭平は役者、芝居の道に目覚めているかもしれない。



いや、目覚めてる。



恭平だけじゃない。



皆、明日にはテレビのドラマで名演技してるかもしんない。



それ位、私騙されてたの今でも信じらんない。



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