紅龍 ―3―



馬鹿だ私、馬鹿だ。



…まぁ?そんな“名役者”がそろったところでやっと「龍たち」には全てを教えられたらしい。



今日、私に会えると。



私を黒桜会から抜けさせると。



簡単にいえば椿夜っていう作りもんの族を使って、椿夜の作り物の情報を私に伝えて私を誘き寄せようと。


その作り物の情報の一番は笹木が組長って事だと。



そう…私はまんまに罠にハマった馬鹿な奴。



隼人のシナリオどおりに全て進んだこの一件。



隼人はさぞや楽しんだことだろう。



初めはそりゃ私のためだっただろうけど絶対途中から笑い止まんなくなるぐらい色々仕組んでる。



絶対、帰ったら恭平同様「俺ドラマ監督…小説家いけっかも」とか騒いでるよ。



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