紅龍 ―3―
「─…。」
「まぁ、そんなこと言って本当は彼氏とか彼女とか、そういう恋愛系の付き合うってのが苦手なの。それが付き合えない一番の理由。でも、……青虎総長を潰したくないってのも本当。」
そう言って私の肩に顔を埋めてる龍に私なりに優しく話す。
本当に、本当に分かってほしいから。
私が好きなんだと思う龍がどんな龍か。
それと総長って立場を。
「龍─…?」
龍。
分かってくれる?
私の思い。
「ん?」
…信じる。
私は龍が分かってくれるって信じる
「私、待っててあげるから。」
だから待っててあげる。
「いきなり何言ってんだ─…?」
「龍が私を青虎も紅龍もなにもかも気にならないほど好きにさせてくれること。待ってる。」
「─…。」
「私をそれぐらい本気にさせてよ。」
そう言って何も言わない龍に意地悪く笑う。
すると「さすが蘭だ」って龍も笑った。
…─待ってる。
待ってるから。龍。
だからその間だけ、
この距離を楽しもうよ。
何げにこの距離も落ち着くから。