ホウキボシ
「やだー。するわけないじゃん!」
話をそらすのにはいいけど、人の前でイチャつくのはやめて欲しい。
「おじゃまです?」
「ううん。別にいてもいいけどー、いなくてもいい?みたいなー」
彼氏のいないアタシにとって、これをみるのはイヤミにしか見えない。
折角なら「うん、邪魔ー」って、言われる方がいいんだけど。
何気に選択肢があるのがムカツク。
と、思っているのにイチャつく二人。
もう、、、いいや
「あっそ、じゃぁね」
素っ気なく言って、自分の席に向かった。
「茉里ー、先生が呼んでるよぉ?」
席につこうとした時に奈々子が言う。
正直面倒だったけど、
「はぁい、今行くね」
と、返事をした。
アタシはすぐに荷物を置いて、教室を出た。

「しつれいしまーす」
「おぉ、来た来た」
職員室に入ってすぐに担任が言った。
「もうすぐ、文化祭なんだけど、何をやるか決めててくれる?」
「なんでアタシなんですか?」
学級には委員長も、副委員長もいる。
「委員長は風邪で休みだし、副委員長は保健室なんだよね。だから、お願い!」
顔の前で両手を合わせる。
断れない、、、、、
しょうがなく、というか、無理矢理引き受けてしまった。

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