Tear
新しい教室に入り席に座る
運良くあたしの席は一番後ろの窓寄りの席
外を眺めれば周り一面が桜で
誰しもがこの桜を見て綺麗と思っていることだろう
でもあたしは思わない
いつから腐ったあたしの心?
きっとあの頃…
「席に座れ~」
担任らしき男が教室に入ってきた
始まるんだ…―
新しい生活が
「えー3組の担任をもつことになった
廣瀬正樹と言います。お前ら先生に
ニックネームとかつけるなよ?
最近からかう奴多いから!」
クラス中が笑い出す
何が笑えたの?
何で笑えるの?
笑うことも出来なくなったんだ
「ねぇねぇ」
前の席の男子が喋りかけてきた
「何?」
っとあたしはダルそうな顔をしながらこたえる
「友達になろーぜっ!」
「はっ?」
あたしはこの男を睨み
無視をするかのように外を見た