P-009
入り口の前には小さな黒板で今日のオススメメニューが書かれている。

それを横目に店へと入る。

席に案内されると奥さんが駆け寄ってきた。


「杏珠、優衣ちゃん、いらっしゃい!」

「どうも!」


前からよくここへ通っていた杏珠達はすっかり常連になっていた。


「今日は優奈ちゃんいないのね?」

「はい。あ、今日は杏珠の誕生日なんですよ!」


と優衣が答えた。


「あら、おめでとう!メニューはどうする?杏珠はいつものでいいのかしら?」


とクスクス笑いながら聞いてきた。
杏珠はもちろん!と笑顔で答える。
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