チャット★ティチャー
次の日から寺門との猛特訓が開始された。

河川敷に集合しての修行。

まるでどこかの熱血剣道アニメだ。

「この一週間で君を恭介君より強くすることはできない。」

「しかし、一週間後の勝負で勝つようにすることは可能だ。」

勝てる。

その言葉に俺は息をのんだ。

寺門は自信満々に勝てると言った。

「どうすれば勝てる?」

俺は寺門に詰め寄った。

「ま、まぁ落ちついて。」

「今度の勝負は公式戦のルールで行う。」

「つまり三本勝負で時間内に二本先取すれば勝ちだ、ここまではいいな?」

慣れ親しんだ、通常のルールだ、もちろん理解している。

俺は真剣な表情で頷いた。

「正直、君があの恭介から二本とることは難しい。」

「時間いっぱい守って粘って、一本を取る作戦でいこう。」

「恭介は性格上、逃げ回られるとムキになって追いかけて隙が生まれる。」

「そこを突くんだ。」

「この間、恭介君から君が一本取った時の様に、あるいは・・・」

俺は寺門の続きを付足した。

「勝てるかもしれない・・・」

寺門はコクリと頷いた。




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