チャット★ティチャー
それでは最後の第三の角(事件)の話に移りたいと思う。

あれは高校一年の春。

あれから中学は気まずいまま卒業したが、高校からは心機一転がんばろうとしていた時だった。

まず最初の不幸は恭介が同じ高校に進んだ事。

そして同じ剣道部に当然の様に入部してきた事。

しかも恭介は俺と同じクラスになった事。

よかった点は憧れの尋も同じ高校に進学した事。

さらには尋も同じクラスだった事だ。

いい事も悪い事も均等に起こる、世の中は本当によくできているとか考えながら日々を送っていた。

尋は高校でも剣道部のマネージャーをやっていて、練習が終わったある日、中学校卒業以来、久しぶりに俺に話しかけてきてくれた。

「右近君って練習いつも一生懸命だし、私そういうの素敵だと思うよ!」

「右近君、かっこいいよ!」

・・・

高校最高。

俺の恋の炎が再燃し始めたのを感じた。

「右近ダム決壊事件」以降、恋の炎も燻りっぱなしだったが高校に入って再び燃えはじめたのだ。

俺は決意した。

先手必勝しかない、ここで決めなければ俺は一生後悔する。と・・・


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