チャット★ティチャー
合図と共に大歓声があがった。

そのほとんどは恭介を応援するものだった。

その大歓声を恭介の気迫の雄たけびがかき消した。

練習の時とはまるで違う、恭介。

「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ」

「せやぁぁぁぁぁあああ」

俺も負けじと気を吐いた。

寺門と打ち合わせた作戦を思い出した。

「時間ぎりぎりまで粘って一本奪う事。」

「まずは最初の一撃。」

「その一撃をかわすんだ。」

寺門は最初の一撃をまずかわせと言った。

俺は恭介の一挙手一投足を見逃さないように集中した。

間合がじりじりと詰まる。

恭介の右肩がピクリと動いたのがわかった。



くる!?



恭介は飛び込みざまに、俺の面めがけて竹刀を振り下ろした。




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