チャット★ティチャー
俺は冷静に、首を傾け、恭介の竹刀をかわした。

俺の肩を恭介の竹刀が打つ。

肩に走る激痛。

しかし面は取られていない。

俺は一撃目をかわせた。

恭介は一旦距離をとり、再びじわじわと距離を詰め始めた。

息もつけないほどの威圧感。

さすがは全国レベル。

立っているのも辛いほどの威圧感を放ってくる。

二撃目に備えて、集中する。

さきほどより鋭い踏み込み。

恭介は今度は胴を狙ってきた。

後ろに飛びのき、間一髪でかわす、ホッとしたのも束の間。

恭介は振り下ろした竹刀を瞬時に引き、今度は小手めがけて竹刀を払ってきた。

大げさに俺はさらに後ろに飛びのいた。

その瞬間後ろから、寺門の大声が聞こえた。

「田中君!場外に気をつけろ!!」

俺はハッと足元を見た。



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