チャット★ティチャー
覚えている。
覚えていたが、覚えていると言っていいのか、なんだか返答に困った。
なんでもない質問のはずなのに、「覚えている」その一言が中々言えなかった。
本当はあの試合の後も何度も聞きたかった。
「恭介と付き合ってるの?」
けど臆病者の俺はついに今日まで聞く事はできなかった。
変われたと思っていた。
学校にもいけた。
恭介にも勝てた。
けれど、今はどうにも怖くて、「覚えてる」たったそれだけが言えない。
気まずい沈黙が俺と尋の間にまた流れた。
すると尋は急に歩みを止めた。
俺が後ろを振り返ると、尋は俺があまり見た事がない表情をしていた。
悲しげな、怒っているような、今にも泣き出しそうなそんな表情。
「・・・・っ」
こんな時なんて言えばいいのか、俺にはわからない。
尋を見つめたまま、俺は動けず、声も出せなかった。
覚えていたが、覚えていると言っていいのか、なんだか返答に困った。
なんでもない質問のはずなのに、「覚えている」その一言が中々言えなかった。
本当はあの試合の後も何度も聞きたかった。
「恭介と付き合ってるの?」
けど臆病者の俺はついに今日まで聞く事はできなかった。
変われたと思っていた。
学校にもいけた。
恭介にも勝てた。
けれど、今はどうにも怖くて、「覚えてる」たったそれだけが言えない。
気まずい沈黙が俺と尋の間にまた流れた。
すると尋は急に歩みを止めた。
俺が後ろを振り返ると、尋は俺があまり見た事がない表情をしていた。
悲しげな、怒っているような、今にも泣き出しそうなそんな表情。
「・・・・っ」
こんな時なんて言えばいいのか、俺にはわからない。
尋を見つめたまま、俺は動けず、声も出せなかった。