チャット★ティチャー
「点数は・・・」

教室に響いたのではないかと思うくらいに大きく息をのんだ。

「88点」

・・・

色んな感情が浮かんできた。

90点には達さなかった。

また一年からやり直し。

そう留年なのだ。

毎晩遅くまで勉強を見てくれたアブラム。

俺を心配して、出迎え、応援してくれた咲美。

申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

でも仕方がない。

一生懸命やった結果だ。

自分にそういい聞かせたが、なさけないやら、悲しいやら、悔しいやらで自分の気持ちの整理は中々つかなかった。

「そう・・・ですか。」

俺はうつむき、精一杯声を絞り出して、残念な結果に対して返事をした。

小桜先生が俺の肩に手をおいて、回答用紙をくれた。

「残念だったな、また一年からだ」



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