愛 理~airi~
ちなみに彼女の後ろで気まずそうに立っているのは、真咲の部下の宇津木くん。
「隼くーん」
「亜実ちゃん、どうした?」
彼の元へ嬉しそうに駆けて来る亜実ちゃんに、少しだけ寂しい気もするけど。
「悪いね。亜実ちゃん、よろしく頼むよ」
父親のような心境からかもしれないが…、彼女が笑ってくれれば良いと思う。
ちなみに今日は2人と一緒に、亜実ちゃんも水族館へ行くことになっている。
真咲の体調を考えると行けないから、2人は何かと連れ出してくれるのだ…。
「いい、こちらこそ…!
泉さんも亜実ちゃんがいると楽しそうで…」
「えー、泉ちゃん好きなのにぃ?」
「あ、亜実ちゃ…!」
「だってね、大和くん。
隼くんは泉ちゃんのことが好き!って言ってたよ?」
まさかの亜実ちゃん発言に、リビング全体がシーンと静まり返ってしまった。