愛 理~airi~


明日は土曜日だから、真咲の勤めている朝倉エンジニアリングは会社休日。



ちなみに俺の勤めるGELも今週は休みの為、同僚を連れて行くと事訳を話せば…。



「ええ…!今日なの!?」


「あー、やっぱり厳しいよな…」


多分真咲のオフィス内に響いたであろう反応に、ただ苦笑するしかない俺。



「う、ううん!それなら今日は早く帰るから!」


「いや真咲、…大丈夫か?」


頑張り過ぎなほど仕事に打ち込むから、家でも疲れさせてしまうのではないか?



そんな彼女の力が入った発言に心配して、遠回しに牽制しようとしたのだが…。




「ええ大丈夫よ、宇津木くんたちに任せるから」


「…宇津木くん?」


「ええ、だから安心して?

そうだ!ついでだし、泉にも連絡してみるわ。

あ、帰る時には連絡だけよろしくねー」


「あ、おい…!」


余計な名前が登場して眉根を潜める間に、テンポ良く通話を終えてしまった真咲。



< 25 / 122 >

この作品をシェア

pagetop