愛 理~airi~
明日は土曜日だから、真咲の勤めている朝倉エンジニアリングは会社休日。
ちなみに俺の勤めるGELも今週は休みの為、同僚を連れて行くと事訳を話せば…。
「ええ…!今日なの!?」
「あー、やっぱり厳しいよな…」
多分真咲のオフィス内に響いたであろう反応に、ただ苦笑するしかない俺。
「う、ううん!それなら今日は早く帰るから!」
「いや真咲、…大丈夫か?」
頑張り過ぎなほど仕事に打ち込むから、家でも疲れさせてしまうのではないか?
そんな彼女の力が入った発言に心配して、遠回しに牽制しようとしたのだが…。
「ええ大丈夫よ、宇津木くんたちに任せるから」
「…宇津木くん?」
「ええ、だから安心して?
そうだ!ついでだし、泉にも連絡してみるわ。
あ、帰る時には連絡だけよろしくねー」
「あ、おい…!」
余計な名前が登場して眉根を潜める間に、テンポ良く通話を終えてしまった真咲。