愛 理~airi~
朝の真咲の件が心配でならない今、国内どころか海外には消極的にもなるよ・・・
「なんなら部長に申し入れるし、本気でどう?」
そんな事態での願ってもいない言葉に、思わず笑顔が零れるのも無理はないだろ…?
「ヤダよ。合同ってコトは、向こうの営業部隊と一緒だろ?
オマエの代わりに俺が行ったら、メアリーが恐ろしい…!」
「はぁ?気にするポイントが変だろ…。
大体…金髪美女の前に、小林さんとはどうなってるんだ?」
だがマイペースな日野の自由発言に、悔しくも一喜一憂しまった自分。
ソレを悟られたくないと、話題を逸らしてしまうのは営業畑の性かもな…。
「え、あー…、友人でストップ!」
「・・・は?」
両手を胸の前でクロスさせて、大きなバツ印を作るから呆気に取られて。
「いやー…ほら、何となく空気感で分かるってーの?
泉ちゃん美人だけど、チョッと違うんだよなぁ…」
「…小林さんがソレ聞いたら、殴るぞきっと」
その理由を呑気に答えるコイツこそ、まさに鈍感の極みだと思わされた。
「はぁ?泉ちゃんはそんな事しねぇよ」
「まぁ…、知らないなら良いけど」
コイツが反論して来る時点で、彼女の親友である真咲が言っていた通り。
“どーでもいい男”には、本性を見せない小林さんは本当のようだ・・・