愛 理~airi~



「じゃあな、また来いよ!」


「今度は奥さんも連れてな?」


「サンキュ、ソッチも元気で」


3日間みっちり続いたセミナーもようやく終わり、ホッとするのは毎回のコトで。



結局メアリーは最後まで姿を見せる事なく、同僚たちと挨拶をして本社をあとにした。




初めから、きちんと彼女に詫びるべきだった――それを後悔するとも知らないで…。




時刻はまだ夕方ともあって、滞在先のホテルへ向かう前にデパートへ向かっていた。



日本で待ってくれている真咲や亜実ちゃんに、お土産を探そうと思っていたのだ。



“お土産より無事に帰って来てくれれば良いよ”と、出発前に真咲は笑ってたけど。



やはり俺は買って帰りたいので、それぞれが喜びそうな品をラッピングして貰った。



今までならば自分の物と同僚や友人への土産を、流れで免税店で買っていただけだが。



こんな風に変われたのは、やはり真咲や亜実ちゃんと出会えたからだろうな…。



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