愛 理~airi~



ねぇ、大和…――優しい笑顔のままに帰って来ると思っていたのに、どうして…?



私と亜美とお腹の赤ちゃんが、大好きな貴方のコトをずっと待っていたのよ?



幸せすぎた毎日にひとつ舞い込んだ、さらなる幸せも押し潰されそうだよ・・・




「うーん、今日もいい天気!」


朝5時に鳴り響いた目覚ましのベルを止めて、ベッドからゆっくり起き上がった。



寝室のカーテンを開けば、昇り始めた太陽の日差しが笑顔に変えてくれる…。



クイーンサイズのベッドの傍らで、すやすやと寝息を立てている小さな亜実。



いつもは1人で眠っている彼女だけど、大和の出張中は2人で眠っているのだ。



まだ眠っている亜実を起こさないよう、リビングへとコソコソ静かに向かった。




今日はようやく大和が帰って来る…、そう思うと不思議とパワーが出て来るのは。



お腹の中の赤ちゃんもきっと、早く彼に会いたいと思っているからだよね…?



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