アヤカ先輩とひとつ屋根の下

「最高と言えばあれやで、」

突然敬太が思い出したかのように呟くと、厚志の携帯を指差した。
先週機種変更したばかりで、しかも今流行中のスマートフォンだ。


「すげぇんだよ。これ」

『どう、すげぇんだ?』

現在、スライド携帯どころか折りたたみ携帯を使用している俺も、スマートフォンには興味があった。
タッチパネルやら最新のアプリやら……2年前のモデルの携帯と比べて、どんなハイテク機能が備わっているのか。


「これで初めてエロ動画見たときは感動ものやったで」

「確かに。携帯変えてからエロ動画見ない日はないし、萌アプリのクオリティも高いからな。あ、ちょっと、」

郁斗こっち向いて。
厚志はそう言うと、俺に向かって携帯を構える。
カシャッ、あまりに軽いシャッター音が空を切る。

『いい感じに撮れた?』

「……ん、」

自分で確認してみろと言わんばかりに液晶画面を俺に向けた。

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