【企画・短編】瞬きさえも
「イッテェ」
「お、なに?君1人?」
上から降ってきた声に瑠璃は
恐る恐る振り返る。
大学生くらいの2人連れが
自分を見下ろしていた。
まぁ、ほとんどの人が
見下ろすくらいの
背丈しかないのだけど。
「まぁまぁ可愛いじゃん」
「ジョシコーセー?」
「あ、あの、ごめんなさい」
とりあえずぶつかった事を
謝ってみるが、相手は
あまり聞いていないようで
がっしりと肩を掴まれた。