君へ…
「あー、結局出来なかった~」
「まぁまぁ、いいじゃない、帰ろうよ」
「うん・・・あ!?忘れ物した!!」
「え?何忘れたの?」
「数学の宿題全部丸ごと・・・」
「あららぁ~」
「ごめんね、先帰ってていいよ?」
「分かったわ、じゃあ気をつけてね?」
「うん、じゃあねぇ」
海花と別れた後私は走って教室へ向かった。
「ハァハァハァ、つ、疲れた・・・」
ぱっと教室を見渡すと、後ろの席で誰かが寝ていた。
だ、誰だろう・・・?
そぉーっと顔を覗いてみると、それは河合くんだった。
な、なんでこんなところで寝てるのよ?