短編-ワガママな恋。〜始まりのあの日〜


「何だよ、分かんないって。大丈夫か?」





そう言って、幸正が近づいてきた。






「だ、大丈夫。でも分かんない。」





あたしは依然胸を押さえたまま、固まっている。




「ほら、保健室行くぞ。」




そう言って、幸正はあたしの肩に手を触れた。









"キュンッ"








まただよ、あたし。







幸正が近づけば近づくほど、胸が押しつぶされそうな感覚は強くなる。





まさか、あたし…






これって恋!?
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