短編-ワガママな恋。〜始まりのあの日〜
幸正の後ろ姿、何度見ただろう。
いつだって、幸正は先に話して先に去っていく。
別れ際に呟く、あたしを期待させたり、落ち込ませたりする言葉。
それでも好きなんだよ。
あたしは幸正の事が。
もう、終わりでもいいよ?
でも伝えるだけ、伝えたい。
"好きでした。"って。
そう伝えて逃げてしまおう。
そして、幸正の動きを待てばいい。
あたしって、ワガママかな?
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