プラネタリウム

もう離して?わたしはどこにもいかないから…




そう言いたかったけど、歯がガチガチになって、喋れる状態じゃなかった。




「生徒指導の先生呼んじゃっていいのかな?そしたら君は退学だよ?」



先生は笑いながら話してるけど…目が笑ってない。



そんな先生に圧力を掛けられた雄介くんは、乱暴に教室から出て行った…。




わたしはその場にしゃがみ込み、震える体を何とか抑えようとした…。




「優弥!!大丈夫か?!」




先生が優しくわたしを包んでくれた…



涙が止まらない…こんな事されたのも初めてだし、怖かった。




恋愛って、こんなに怖いことだったの?




「…っ…ぅ……ぅぅぅう…」




震えと涙で、声にならない。本当は、ありがとうって伝えたんだよ?




「怖かったね…。ここじゃ~あれだから、保健室行こうか?」



わたしは小さくうなづくと、先生はわたしの肩を抱いて、保健室まで連れて行ってくれた。



幸い、授業中だったため誰にも会わずに保健室に着く事ができた。




その頃には、わたしの震えは大分おさまっていて、落ち着いてきた。




「保健の先生、いないなぁ~?っあ!優弥座って!水持ってくるから!」





わたしの顔…すごい事になってるんだろうな…




先生にこんなところ、見られたくなかったのに…





「……せ…せんせい…??」




「ん?どした?」




そうやっていつも、優しく笑っていてね?



「…っありがとう……す、すごく怖かったから…」



「もういいよ。思い出すの嫌でしょ?はいっ水。」





優しいね…





雄介くんとは大違いだよ…


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