プラネタリウム
なんで?!



「ゆ…ゆーや?」




誰かが教室に入ってきた…。



「………ゆ、・…雄介くん……」





ここは逃げるべきなんだけど、足が動かない…。




なんだか、ユキさんがここにいろって言ってるみたい…。





今の雄介くんは、さっきまでの雄介くんとは違って、穏やかだった。





なにも心配ない。




素直にそう思えた…




「話があるんだ…。ここからは動かないから…安心して?」





わたしはコクンと頷く事しか出来なかった…。




それで精一杯だったんだよ?




「俺…どうかしてたんだ…。ただ可愛いと思っただけだったのに、体が反応して、止められなかった…。あんなひどい事して、許されるなんて思ってもないけど…ごめん…。



でも、まだ優弥が好きなんだ。今までで、1番に。ダメ…かな…?」




雄介くんは少し顔を赤くしてそういった…





少しずつ、少しずつ、雄介くんを好きになる努力をしよう。たとえ、恋愛感情じゃなくても。



わたしは、もうなにも怖くない。




怜と先生がいるから。わたしは一人じゃないんだ…。


「もう…怖くない…。大丈夫だよ?」



少し笑って見せた。やっぱりまだちょっとだけ怖いかな…?



でも、大丈夫。

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