隣の席の君は…
「好きだよ…
美羽チャンのコトが大好きだ!
でも、今は諦めるよ。」
陵サンは優しく微笑みながら言った。
「…陵サン」
「まぁ、恭平に愛想つかしたら言ってよ!
そしたら、ゼッテェ美羽チャンのコト幸せにするからさ…」
涙が一筋頬をつたった…
陵サンの優しさが心に染みた…。
顔は似てるのに…
どうしてアタシは恭平が好きなんだろう…
陵サンを好きになれたらイイのに。
きっと、恭平がどんなに嫌なヤツでも嫌いになれない。
だって好きなんだもん。
陵サンはアタシの顔を覗き込んだあと、黙ったまま階段の方に歩き始めた。