隣の席の君は…
隣の席…
ザワザワ
「恭平~ウチも恭平の隣席が良かったぁ!!」
「ねぇねぇそれより、
中原くぅん良かったら、アド教えて~」
「ナニそれ!!ずる~いウチも!」
騒がしい…
あぁいう人達ぶっちゃけ苦手…
あぁ
しかも、よりによって同中の喋れる人が一人も居ない。最悪だ…
途方に暮れていると…
「美羽~?
顔死んでるぞ!?大丈夫~?」
少し驚いて振り返る。
ソコにはサラサラしたロングヘアーを揺らして、歩み寄る女の子が…
「かっ香帆!」
親友の香帆に抱きつく。
香帆は中学校も同じだった親友だ。
やっと知っている人が居て安心する。
香帆は騒がしい女子の群を見ると、呆れたように息を吐いた。
「ヤレヤレ、恭平のヤツまた人気独占中だねぇ~(笑)」
私も真似して息を吐く。
そう…
実は恭平のコトは前から知っている。
同中だから。
恭平は中学時代からモテた。でも、性格に一癖あったりして…(汗)
ガラッ
「は~い
皆さん席について!!ホームルーム始めますよ!」
担任が入ってきた。立ち歩いていた生徒も席に戻り始める。
香帆は軽く私の肩を叩くと、
「頑張れ!美羽!!」
そう言って微笑み、自分の席に向かって行ってしまった。
しぶしぶ私も席に向かった。