隣の席の君は…
「また注目を浴びんな…」
恭平が突然そんなことを言った。
「どうしたの?なんか変…」
目を丸くして様子を伺う。
何だか恭平が真剣な顔をしている。
そして次の瞬間
息が止まりそうなくらいの衝撃を受ける。
「俺と…
付き合わない?」
「……え?
…ナニそれ?」
言葉を理解出来ない。
その内…
心臓が暴れだし、全身が火照る。
「俺が守るから…」
私は信じられない気持ちで、いっぱいだった。
大きく頷こうとしたとき…
担任の声が割り込んだ。
「中原クン、中川サン
楽しそうね。
もっと楽しいことしない?」
すると
私達が返事をする前に、担任が黒板に書き出す。
委員長…中原恭平
副委員長…中川美羽
はぁ!?
あり得ない!!
よりによって…
「よろしくね♪」
半ば強制的に決定した。
でも、そんなことどうでもイイ!!
恭平の告白が私の心を軽くした。
窓の外では、黒い雨雲がこちらの方に、近づいてきていた。