伝えたい事があるんだ【企画・短編】
「はい、泉水の分」

一束の線香花火を、私に差し出した。


「有難う。」


「これの新しい花火の仕方、見つけたんだ。やってみる?」

ニカッと少年の様に光輝が笑った。


この無邪気な笑顔が私は好きだ。


「この一束全部に火を付けんだよ。」


「はあ!?全部?」

そんなやり方、初めて聞いた。


「じゃあ火付けるよ?」




シュボッ




100円ライターで、私の持つ線香花火全部に火を付けた。



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