伝えたい事があるんだ【企画・短編】
バチバチバチ……
「うわっ!
凄い火花。初めて見たよ私。」
一本ずつやるのとでは、勢いが違う。
「あはは。
おもしれぇだろ?」
それ見て喜んでるし…子供かよっ。
「でも、綺麗だね」
「ああ。」
急にシンとなって、線香花火の音しかしなくなった時だった。
「なあ…。」
「ん?なぁに?」
「実はさ…。」
線香花火もラストに近付いて、大きな火玉になり、ゆっくりと花を開かせる。
「田舎に帰る事にした…。」