無口な君と恋する理由。
「だっ、て・・・・」




“それしか無いじゃん”





ギュッと、膝の上で拳を握り締めた私。





恵美ちゃんは私の意思を読み取ったのか、「そっか」と呟いた。










幼なじみじゃ、イヤだよ。



でも、こうしてるしか、一緒には居られない。



だからせめて、このキョリを保ったままで良い。





それは以上は、きっと望んでも手に入らないから。



それ以上を、求めたらきっと私はなにも残らなくなってしまうから。
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