無口な君と恋する理由。
     * * *



「秋人くん・・・」


帰り道。


私はゆっくりと口を開いた。



いつもは絶対話さない私に秋人くんは少し驚いているみたい。





「今日のコ・・・誰?」




分かってる。分かっている。


彼女じゃないのに、聞くなんておかしいよね。


幼なじみなのに、そんなこと詮索されてイヤだよね。




でも、知りたい。





「・・・千里には、関係ないよ」



冷たい瞳が、私の胸に突き刺さる。





もうその瞳を、何度見たのだろう。


いつまでその瞳に耐えられるのだろう。




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