運命以上。 ~野生児女とフェロモン男~
なんでこのマンションにはエレベーターがないんだ;
…達次郎め。脳震盪がぶりかえしたなんてほざきやがって!あのクソ変態がっ!!
『この女いけすかねぇ…』って、ぼそぼそ呟いてたの丸聞こえなんだよ!!
「やっぱり生きるって偉大ね。」
「なんだよ、好奇心で飛び降りてるくせに」
「それはそうだけどー・・・。」
変人女は足をぶらぶらさせながら、ごにょごにょ言う。
「でも、まだ生きていられて良かったなーって本気で思うの。…だって、あんな怖い気持ちで、、しかも鼻血の気持ち悪い感覚で、自分の最後が飾られるなんて……。きっとどうやっても、キレイな死って、ないんだろうね。」
彼女はそう言って、1人でうんうんと頷きながら、1人で納得していた。
しょせんは人間も動物で…
死ねば臭くなるしな。
「ついたよー。ここで合ってる?」
「うん。」
彼女は頷き、そしておんぶされた状態のまま腕を伸ばしインターホンを鳴らした
『はぁーい』
家の奥から声が聞こえてくる
…なんかハスキーボイス。
ガチャ…
出てきたのは……
男。