運命以上。 ~野生児女とフェロモン男~
さっきの子だ。
冷や汗や泥で顔にひっついた、金髪に近い長い髪の毛に…
力強い、大きく見開いた目。
それに・・・鼻血。。。
顔が、涙やら汗やら土やらでべちょべちょになっていて、ふるふると震えている…
なんていうか……
これは……
・・・子犬?
「なぁ、救急車、あとどれくらいで来る?……おい、達次郎?」
「……え…なんのこと?」
「はぁ?……おい、てめぇまさか…」
究極にさげすんだ目つきで達次郎を睨むと、
達次郎は即座に土下座し、『番号がわかりませんでした!!』と叫んだのだった・・・;
* * *
「…お、おもい…この子!!お、おわーーー!!!」
達次郎が、バランスを崩し、そのまま後ろ向きに倒れ、頭を玄関の扉にぶつけ…
脳震盪を起こし、泡を吐いた。
きっと死んだな…。
まぁ、いいや。
結局、変態のせいで、すべてが狂ってしまい…
手当てするために、女の子を3階まで運ぶはめになった;