私を捕まえて☆
お風呂から出て
庭園にたたずみ
少し熱を冷ます

湖を駆け抜ける風が
気持ち良い
私達は未来を誓った

周りに認めてもらえる様
二人で少しずつ
確実に前に進もう

社会に出たばかりの
半人前の私が
将来、

妻となり
母となり
彼を子供達を支えていく

支えていける女性として
家庭に入るには
今の私では駄目

気持ちだけが先行した
結婚は私は嫌

彼に幸せになって
もらいたい
私も一緒に幸せになりたい
私らしくできる事から
始めてみよう

空の月にそっと誓った


部屋に戻ると
布団が並んでいた

さっきの出来事を思い出しちょっと恥ずかしい

田崎さんは部屋のテレビを見ている

私はドライヤーで髪を乾かしほんの少しコロンを付けた


そっと部屋に入り
田崎さんの隣に座る
彼は優しく微笑み
視線をテレビに戻す

すると

『麗奈 俺の事今から
"蓮"って呼ぶ様にして』

え…

『な なんか 無理かも』

『駄目』

『じゃあ れん君は?』

『却下』

『……れんチャン』
眉をクイッとあげ
『もっと無理』

…………
『じゃあ いずれそうなるから…パパ!』

"はぁ?"

---コラッ!真面目に!
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