愛しのエリー【ホラー短編】
香奈枝の声がワントーン上がって、紗希はまた彼女を見た。
その顔は何か、イタズラを思いついた子供みたいな輝きがあって…。
い、嫌な予感がする…。
やっぱり、さっき感じた予感は当たってたんだ…。
「今日の夜、ホントに幽霊が出るか確かめてみない!?」
「や、やだ…!」
とっさに強い否定の言葉が出る。
香奈枝ってば、可愛い顔をしながら、時々とんでもないこと言い出すんだよ。
香奈枝は、152センチと小柄な体に、
ナチュラルにだけどしっかりと可愛く化粧して、
パーマをあてた長い髪をふたつにくくってる。