愛しのエリー【ホラー短編】
おしゃれや身だしなみに敏感で、朝起きてそのまま学校に来てるあたしとは違う。
女の子らしくて、
どっちかって言うと、香奈枝の方が「オバケ怖ぁ~い」なんて可愛らしく言いそ
うなイメージ。
それなのに、実際の香奈枝は大のオバケ好きときた。
前に、近場の心霊スポット行こうよって誘われた時は、
うまく断ることにどれだけ苦労したか…!
その苦労、再び。
紗希は内心、泣きたくなっていた。
「ほ、ほら。夜は学校閉まってるから、入れないでしょ?」
あわてて言い訳するように言ったけど、
香奈枝は「ふふん」と唇の端を上げた。
何、その顔…!