愛しのエリー【ホラー短編】
航平くんが側にいるってだけで緊張して、うまくしゃべれないよ~!!
「で、なんだよ? 香奈枝」
悠二が香奈枝に聞くと、香奈枝はにっこり笑った。
「今日の夜、暇でしょ?」
「暇だけど、なんだよ」
「愛しのエリーがホントにいるのか、夜に学校に来て調べようと思って」
それを聞いた途端、不機嫌そうな顔をしていた悠二の顔が輝いた。
こ、これはまさか…。
紗希は何度目かの、嫌な予感に襲われた。
「おもしろそうだな! 航平もどうだ?」
「ん。特に予定ないし、いいよ。千堂も来るんだろ?」
「う、うん」