愛しのエリー【ホラー短編】
その言葉で先生を見ると、先生は紗希以上にホッとしているように見えた。
先生、何か変…?
それが何なのか、わからない。
でも、『愛しのエリー』なんて七不思議は知らないと言いながらも、
詳しい内容を聞いてから、様子が変だった。
まるで、何か知ってるみたい…。
水木先生の横を歩く香奈枝は、幽霊に会えなかった落胆からか、肩を落とした。
それを見て、航平は紗希にささやいた。
「ま、幽霊なんてホントにいるわけないか」
「そ、そうだね…!」
安心した途端、隣にいる航平を意識してしまう。