愛しのエリー【ホラー短編】

紗希は、さっきとは違う意味で渇く喉で、なんとか言葉をしぼり出した。



体も動く。



大丈夫。

この場所を離れれば、きっと…。





航平は話を中断して急ぎ足で行こうとする紗希に驚いた。



しかも、中断なんてしたくない大事な話。


それは彼女も空気でわかっていたはずだ。



「一体、どうしたん…」


二人は再び、立ち止まった。





何か、音が聞こえた。




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