愛しのエリー【ホラー短編】
「どうしたの?」
「なんか、様子が変じゃねーか?」
香奈枝、悠二の言葉で、水木先生は紗希に触れた。
「すごい汗…! 霧沢くんも!?」
「ええ!?」
香奈枝と悠二も、紗希と航平を囲んで覗きこんだ。
「おまえら、どうしたんだ…?」
異様な重い空気が辺りに立ちこめている。
「ねぇ、早く帰りましょう!!」
紗希は我慢できなくて、叫ぶように言った。
もうこんなところには、1分だっていたくない。
「ちょ…ちょっと、紗希…!?」