愛しのエリー【ホラー短編】

「…圭、子?」



紗希は聞き覚えのない名前に、聞き返した。




「圭子は――」


先生は何か言おうとしたけれど、幽霊の声で口をつぐんだ。



『エりー…どこ…?』



「やめて…!!」



先生はいきなり叫ぶと、耳を押さえながら、しゃがみこんだ。



「わ、わたしは悪くないわ…わたしは…」



「せ、先生…?」


紗希はハラハラしながら、幽霊と先生を交互に見た。



一体、どうしちゃったの!?

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