愛しのエリー【ホラー短編】
「お、おい…、先生はどうしたんだ!?」
「わ、わかんない…」
悠二の問いかけに、紗希は首を横に振った。
「と、とにかく…ここから離れよう!」
香奈枝の言葉に、先生をのぞく全員がうなずく。
「せ、先生…行きましょう?」
紗希は先生の背中に触れた。
その途端、先生はビクンと大きく体を震わす。
「先生…?」
「わたしは…悪くない…!」
「先生…!?」
紗希は先生の体をゆすった。
その時、すうっと幽霊が近づいてきた。