愛しのエリー【ホラー短編】
グルッと教室内を見回すと、
笑顔の小川 香奈枝(おがわ かなえ)と目が合った。
「ねえねえ、聞いた!?」
「な、何が…?」
いきなり香奈枝に詰め寄られて、紗希はびっくりした。
香奈枝のテンションが高いのはいつものことだけど、
今日は何か、勘が働いた。
嫌な予感がする。
そんな紗希には気づかずに、香奈枝は満面の笑みで言った。
「出たんだって、幽霊!」
「はっ!?」
…幽霊!?