ココロ-タスケテ、ダレカ-
だが、予想は的外れだった。
陸が入部してしばらくたっても、1年生は来なかった。
「今年の1年は陸ちゃんだけかぁ。バスケ部って全体的に人気ある運動部だと思うんだけどなぁ。」
「陸かわいそう。同期居なくて」
先輩達が心配してくれた。
すると横の小さめの体育館から男子が入ってきた。
「先輩、誰か入ってくれましたか?」
爽やかな感じで優しそうな男子、それは田村先輩だった。
「あら田村くん。入ったわよ?イジメないであげてよね?」
「失礼な!イジメなんてしませんよ!」
田村は無邪気に笑う。
すると田村がフッと陸を見た。