ココロ-タスケテ、ダレカ-
先生がいつもの優しい口調で話を切り出した。
「イジメのことだが、何でやったんだ?葉山はお前の友達だろ?しかも中学に入って初めての……、」
陸は町田先生にも連絡をしていたのだ。
「せっかく話しかけてくれた友達じゃないか。なんでこんなことをしたんだ?」
町田先生は机の引き出しから陸のテストの結果表を出した。
「最近、成績も落ちてきてるだろ。何か関係してるのか?」
陸はスカートをギュッと握り締めた。
許せなかった。
なんで自分だけ放課後残されて、誰もイジメてもないのにこんな話を聞かれなきゃいけないの……と。
陸は勇気を振り絞った。